伊勢神宮にお礼参りライド2022

 ここ数年、年末になると伊勢神宮に自転車を担いで行くのが恒例になってきている。今年もお伊勢さんに行くかな・・・と思っていたある日、バーで居合わせたあるお客さんがやたらと神社仏閣に詳しい方で、伊勢に行くのなら「二見興玉神社」と「猿田彦神社」には絶対に行くべき、と力説してくれたので、コンディション次第で二見浦まで足を伸ばしてもいいかなどうするかな・・・と迷いつつ、出発の日を迎える。

 ということで、仕事納めの翌日から早起きして出掛けてきた。でもこういう時に限って風が強いか寒いかのどちらかになる。天気予報では、逆風の4m、気温は10度以下とのこと。大丈夫か。

 とりあえず豊橋鉄道で三河田原まで。ここから渥美半島を北岸沿いに進む。まだ朝の8時前。とにかく寒い。とりあえずバラクラバを被り、シューズカバーをはめてから漕ぎ出す。今回は一日中寒かったので、シューズカバーには本当に助けられた。

 この渥美半島北岸コースは、Googleストリートビューで見ると景色もよく走りやすそうな感じ。なので昨年もトライしてみたんだけど、海岸沿いは入り組んでいる上に行き止まりも多く、カンと記憶だけではなかなかうまく走れなくて、結局コースアウトして幹線道路を淡々と走って終了だった。しかし今年は違う。あらかじめRide with GPSで作成したコースをiGS630に仕込んでナビゲートしてもらったところ、ストレスフリーで走りたいところに確実にたどり着くことができた。こうして走ってきたのがこんな感じのところ。

 これは何の施設なんだろう、もしかして油田?と思って調べてみたら、近くの火力発電所に石油を供給するパイプラインの入口らしい。のどかな海と突如現れるインダストリアルな風景のコントラストも面白い。

 海の向こうに見えるのは篠島と野島かな。三河湾の島々もそのうち行ってみたい。

 2時間ちょっとの道中だけど、地元の方の軽トラック数台とすれ違っただけで、あとは誰もいない、誰ともすれ違わない、もちろん信号などもない、ただ波の音と風の音が響くだけの静かな海岸線ライドを堪能した。あまりにも快適なので自然にひゃっほ~!と声が出てしまうほど。

 そして伊勢湾フェリーで鳥羽へ。分解して輪行袋に入れれば旅客料金だけで済むんだけど、今回は分解せず二輪料金で。ロープで丁寧に固定してもらえるし、輪行袋に入れると客席への急階段を登るのがとても大変なので。

 伊良湖から鳥羽まで一時間弱。その間に自宅からメールが来た。うちのネコの調子が悪く、動物病院で診てもらったら結石があるとのことらしい。あまりに寒いのでおとなしく外宮→内宮と回って帰ろうかなと思っていたんだけど、ネコにもお守りをいただいてこようと思って調べたら、二見興玉神社のすぐ近くに「太江寺」というところがあるので行ってみた。

 いつも伊勢に行くときは鳥羽から走り始めて県道鳥羽松坂線を近鉄電車と並走するように走るのだけど、今回は県道42号線をJR参宮線と並走するように北上する。そして二見浦に出る直前にあるのがここの太江寺。石段を登ると小さなお寺があり、その脇で御守や御札をいただくことができる。お寺の方がとても動物好きな方で、あれこれペットの話をさせていただいた。そしてここではペットの御守をいただいてくる。

 太江寺のすぐ近くにある「猿田彦石」。

 二見興玉神社の境内を、自転車を押しながら歩く。

 ここから外宮までは少し距離があるけど、サイコンのおかげで道に迷うことなく最短距離で外宮に到着。

 外宮。式年遷宮の年に古い社殿があった場所。

 そして内宮へ。途中で猿田彦神社に寄るつもりだったのだけど、うっかり通過してしまった。

 まだ本格的に年末年始休みに入る前だったのが幸いしたのか、それほど人も多くなく、ゆっくりとお参りすることができた。今年一年の感謝の気持ちで、あれこれ願掛けをすることはせず、ご挨拶のつもりで参拝。手を合わせていると、すうっと自分の体の中を何かが通り過ぎるような感じがして、神様とインタラクションができたような感じ。あくまでも気のせいだけど、これが信仰なんだろうか。

 そして、先程通り過ぎてしまった猿田彦神社へ。「みちひらき」の神様を最後に持ってくるとは何事かと怒られそうな感じだけど、ここでもお参りをして、来年の道をひらいてくださいますようにとご挨拶をして今回のライド終了。五十鈴川駅まで走り、自転車を輪行袋に詰めて名古屋まで移動して帰途につく。

 とにかく寒かった今回のライドだけど、ワークマンで買った前面防風素材の長袖シャツをミドルに着込んだらそれほど寒いこともなく、結構快適に走れた。あとはバラクラバとシューズカバー。これがあれば10度以下のライドはなんとかなる。今度はもっと暖かくて日の長い時期に、いろいろな別宮を巡りながら来てみたい。